網走番外地（1965 日本） - 【3分参考書】映画総合情報

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解説・ストーリー

映画「網走番外地」（1965年公開）は、戦後の混乱期に網走刑務所に収監された囚人たちの生活を描いた感動的な作品です。本作は、網走番外地シリーズの記念すべき第一作です。物語は、主人公の一人である橘真一（高倉健）を中心に展開されます。

橘は、複雑な環境からヤクザとなり重罪で網走刑務所に収監されます。橘は独居房の環境の中から心を入れ替える決意をします。孤立した環境で生活しながら、刑務所内での厳しいルールや囚人たちの厳しい扱いに直面します。

囚人たちは、同期入監した権田を中心に脱獄を企てます。刑期が半年を切った頃、彼らの計画を知った橘は仁義を踏み躙ることは許されないと釘を刺され苦悩する。決行の日、雑居房の最古参囚人である阿久田が脱獄を命がけで食い止め計画は防がれる。

しかし、翌日の森林伐採の労役の道中にトラックから飛び降り再度脱獄を決行する。橘は権田と手錠で繋がれていたため、行動を共にすることになるが、汽車の車輪で手錠を切ることを試みる。一方、保護司の妻木は橘の更生を信じていたが、橘の仮釈放認可の書類を握りつぶし猟銃を手に2人を追う…。

「網走番外地」は、囚人たちの人間ドラマや刑務所の厳しい現実を通じて、人間の尊厳や希望の力を描いた感動的な作品です。監督の石井輝男によって緻密に描かれた演出と、役者たちの力強い演技が作品に深みと魅力を与えています。この映画は、人間の内なる闘争と再生をテーマに、刑務所という特殊な環境下での人間の葛藤と希望を描き出しています。