解説・ストーリー
実話に基づいたスリリングでドラマチックな映画「アポロ13」では、ロン・ハワード監督が観客を緊張感満点で、絶望的状況での宇宙飛行士の感情、宇宙の深さと怖さを疑似体験させてくれます。1970年のNASAによる3度目の月着陸計画での事故を、鮮明に細部に渡って描き切っています。
物語は、3度目の月着陸という事もありテレビ中継などはなく、世間からも注目されていない状況から始まります。ミッショントム・ハンクス演じるジム・ラベルは、フレッド・ヘイズ(ビル・パクストン)とジャック・スワイガート(ケビン・ベーコン)を率いています。出発前、ジムの妻マリリンは13という数字から不吉な予感を感じていました。
打ち上げは5基のエンジンのうち1基がトラブルに見舞われるも、問題はないと見られ無事月面を目指します。しかし打ち上げから2日後に爆発音が聞こえ、船内の酸素がみるみる低下していく事故が発生する。彼らの命が危険にさらされている中、乗組員とジーン・クランツ (エド・ハリス) 率いるNASAのミッション管制チームは、協力して宇宙飛行士たちを地球に安全に帰還させる計画を立てる。
彼らは、限られた資源と急速に減少する酸素レベル、宇宙の過酷な環境で生き残るという厳しい現実など、数多くの障害に直面する。皮肉なもので事故発生から世界中で注目を浴びることとなり、家族を含め心配そうに見守る中、乗組員は難しい決断を立て続けに下さなければなりません。
時間も残り少なくなってきたため、地上のNASAエンジニアは月着陸船を救命ボートとして利用し、月を周る軌道を描いて、その重力による加速を活かし宇宙船を地球に帰還させる計画を立てるのだが…。
映画全体を通して、物語は宇宙船内と地上の管制チームという限られた空間と時間の中、お互いの懸命の努力が描かれます。宇宙飛行士と地上職員は、次から次へと障害に直面しながら、驚くべき勇気とチームワークを発揮します。
実話に基づいた本作品は、いかに困難なミッションだったかを人類に知らせてくれます。また、アポロ宇宙計画が人類の不朽の遺産だということを思い出させる映画となっています。
観客レビュー
「『アポロ13』は感動的な傑作です!乗組員たちの帰還へのパフォーマンスは驚異的です!緊張感はひしひし伝わってきて、実話というのも信じられない程でたくさんの人に見てもらいたいです。」
「この映画は、アポロ13号ミッションの人間ドラマをわかりやすく、また緊迫感もしっかり捉えて多作品です。キャストの演技は素晴らしく、本当にこんなことがあったのかと信じられないストーリー展開にハラハラさせられます。」
「『アポロ13』は宇宙空間でのパニック映画です。機器類や状況が観客にわかるように細部へこだわり、物語は人々を魅了するリアリズムです!これは不屈の精神の作品でもあります!」
スタッフ・キャスト
監督:ロン・ハワード
脚本:ウィリアム・ブロイルズ・Jr、アル・ライナート
原作:ジム・ラベル、ジェフリー・クルーガー(「Lost Moon」)
製作:ブライアン・グレイザー
製作総指揮:トッド・ハロウェル
音楽:ジェームズ・ホーナー
撮影:ディーン・カンディ
編集:マイク・ヒル、ダン・ハイリー
美術:マイケル・コレンブリス
衣装:リタ・ライアック
キャスト:
ジム・ラベル:トム・ハンクス
フレッド・ヘイズ:ビル・パクストン
ジャック・スウィガート:ケビン・ベーコン
ジーン・クランツ:エド・ハリス
マリリン・ラベル:キャスリーン・クインラン
ケン・マッティングリー:ゲイリー・シニーズ
ジェリー・ボスティック:ローレン・ディーン
メアリー・ヘイズ:トレイシー・ライナー
ヘンリー・ハート:サンダー・バークレー
ディーク・スレイトン:クリス・エリス
サイ・リーベルゴット:クリント・ハワード
ジョン・アーロン:ローレン・ディーン
ピート・コンラッド:デビッド・アンドリュース
バーバラ・ラベル:メアリー・ケイト・シェルハート
ジェイ・ラベル:マックス・エリオット・スレイド
映画評論家・メディア評
受賞歴
第68回アカデミー賞(1996)
編集賞:マイク・ヒル、ダン・ハンリー
音響賞
作品賞:(ノミネート)
助演男優賞:エド・ハリス(ノミネート)
助演女優賞:キャスリーン・クインラン(ノミネート)
脚色賞:ウィリアム・ブロイルズ・Jr、アル・ライナート(ノミネート)
作曲賞(ドラマ):ジェームズ・ホーナー(ノミネート)
美術賞:(ノミネート)
視覚効果賞:(ノミネート)
第53回ゴールデングローブ賞(1996)
最優秀作品賞(ドラマ):(ノミネート)
最優秀助演男優賞:エド・ハリス(ノミネート)
最優秀助演女優賞:キャスリーン・クインラン(ノミネート)
最優秀監督賞:ロン・ハワード(ノミネート)
第19回日本アカデミー賞(1996)
外国作品賞:(ノミネート)
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