解説・ストーリー
「デューン/砂の惑星」は、遠い未来を舞台にした魅力的なSF大作です。フランク・ハーバートの原作が、あまりにも壮大なSF長編大作だったため、映画化は困難だと言われ続けた作品です。2021年にはドゥニ・ビルヌーブ監督で「DUNE デューン 砂の惑星」としてリメイクされ公開された。
物語は、人類が地球を離れ銀河を支配していた遠い未来が舞台。一つの惑星には一つの貴族が支配する構造、星間封建制が採用されている。レト・アトレイデス公爵(ユルゲン・プロフノウ)は「メランジ」として知られる最も貴重な物質が採掘できる惑星アラキスの権利を得る。
デューンとしても知られる砂漠の惑星アラキスは、巨大な砂虫(サンドワーム)が生息している。アトレイデス一家が危険な惑星に到着すると、この砂虫に苦戦するだけでなく、かつてこの惑星を支配していたハルコネン家からの政治的陰謀と裏切りにも直面することとなる。
レト・アトレイデス公爵は、この複雑に絡み合う政治的危機と巨大な砂虫の常に存在する脅威を知りながら、愛するレディ・ジェシカ(フランチェスカ・アニス)と後継者である息子ポール(カイル・マクラクラン)のために惑星の秩序を維持しようと奮闘する。
しかし、ウラジミール・ハルコネン男爵(ケネス・マクミラン)の策略によりアトレイデス公爵は命を落とす。さらにはジェシカとポールの命も狙われるようになる。逃げ惑う中で信頼を築くことが出来たアラキスの先住民であるフレーメン人の助けを借りて、ポールはハルコネンの圧政に対する反乱を指揮します。
ポールは自らの運命を受け入れカリスマ的なリーダーとなり、腐敗した帝国に対してゲリラ戦争を仕掛けます。クライマックスの戦いで、ポールは強力なハルコネン男爵と対峙し、アラキスの支配権を取り戻そうとする究極の戦いに挑む…。
「デューン/砂の惑星」は、あまりに壮大な長編作品のため、原作を切り取って製作されたことで評価は分かれることになりました。公開後はスケールダウンとまとまりに欠けてしまったことが不評で興行的にも失敗に終わった。リンチらしいスパイスの効いた表現はたくさん散りばめられたため、一部では根強い人気がある。公開にあたり大幅にカットされたシーンを含む再編集版が1988年に発表されています。
観客レビュー
「デューン/砂の惑星」は、豊かで魅惑的な世界に連れて行ってくれる壮大な傑作です。ビジュアルは素晴らしく、キャストのパフォーマンスは一流で、ストーリーは最後まで夢中にさせてくれます。SFファン必見の作品です!
「デューン/砂の惑星」は印象的なデザインと強力なキャストを誇っていますが、原作を知らない人にとっては複雑なストーリー展開に圧倒される可能性があります。映像化による視覚効果は印象的ですが、対策をまとめきれていない印象でした。
デビッド・リンチの『デューン/砂の惑星』は野心的な映画化作品です。俳優陣の演技は素晴らしく、特にポール・アトレイデス役のカイル・マクラクランは素晴らしい。ただ、ストーリーで混乱を招く場面がところどころにありました。全体として、ユニークで魅力的なSF映画です。
スタッフ・キャスト
監督:デビッド・リンチ
脚本:デビッド・リンチ
原作:フランク・ハーバート
製作:ラファエラ・デ・ラウレンティス
製作総指揮:ディノ・デ・ラウレンティス
撮影:フレディ・フランシス
編集:アントニー・ギブス
原曲:ブライアン・イーノ、TOTO
視覚効果:リチャード・エドランド、アルバート・ウィットロック
美術:アンソニー・マスターズ
衣装:ボブ・リングウッド
メイクアップ:江川悦子、クリストファー・タッカー
キャスト:
ポール・アトレイデス:カイル・マクラクラン
レディ・ジェシカ:フランチェスカ・アニス
レト・アトレイデス公爵:ユルゲン・プロフノウ
ウラジミール・ハルコネン男爵:ケネス・マクミラン
フェイド=ラウタ・ハルコネン:スティング
チャニ:ショーン・ヤング
スティルガー:エべレット・マッギル
ガーニー・ハレック:パトリック・スチュワート
カインズ博士:マックス・フォン・シドー
アリア・アトレイデス:アリシア・ウィット
マザー・ラマーロ牧師:シルバーナ・マンガーノ
パディシャ皇帝シャダム4世:ホセ・フェラー
シャドー・メイプス:リンダ・ハント
ダンカン・アイダホ:リチャード・ジョーダン
ピーター・デ・フリース:ブラッド・ドゥーリフ
スフィール・ハワット:フレディ・ジョーンズ
イルラン王女:バージニア・マドセン
イアキン・ネファッド大尉:ジャック・ナンス
映画評論家・メディア評
受賞歴
第57回アカデミー賞(1985)
音響賞:(ノミネート)
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